HACCP対応の食品工場にしたい!意識するべきポイントを解説

公開日:2025/03/05
HACCP対応の食品工場

すべての食品事業者にHACCPが義務付けられている日本では、食品工場も漏れなく義務化の対象です。気になるのは、現在の設備や管理体制からどのように変更すべきかという点です。では、どのようなポイントを意識した工場にし、どのようなシステムを導入しなければならないのでしょうか?本記事で詳しく解説していきましょう。

食品工場はHACCP対応をしなければならない

2021年6月、すべての食品事業者に対してHACCPにもとづいた衛生管理が義務付けられました。とくに食品の製造を行う食品工場においては、徹底した衛生管理が求められます。

HACCPでは、問題が起こりうるポイントをあらかじめ精査しておき、問題が起こらないようにはどのような管理をする必要があるかを考えなければいけません。厚生労働省が定める7原則12手順にもとづき、チームを編成した上で製品説明書や製造工程図を作成します。

実際の現場で行う衛生管理の内容や危険が潜んでいるポイントについてしっかりと対策を練り、操業の中でチェックした記録を保持しなければなりません。また、運用・管理については工程(現場)ごとのすべての従業員にルールどおりの教育を行い、全員で安全対策を講じる必要があります。

HACCP対応のために意識すべきポイントは?

次に、HACCPに対応するために気をつけるべきポイントを解説します。

設備

まず、工場を建てる場所について注意しなければなりません。工場の周りの衛生状態が悪く、ねずみや害虫が多い場所では、いくら工場側で対策を講じても外部からの侵入を防ぎきることは難しいでしょう。

また、周辺の工場の排煙や有害物質の排出についても事前にしっかり調査しなければなりません。それにともない、工場内の空調や換気の設置については位置などを精査し、異物混入を防ぐような設計にしておく必要があります。

食品を製造するにあたり、クリーンな空気を維持することは重要です。従業員が作業場に入る際には、ほこり、ごみ、ウイルスなどを持ち込まないよう、エアーシャワーや除菌マット、消毒薬を適切な位置に設置しましょう。

また、作業場が適切な温度・湿度であることも重要です。夏場、冬場であっても、定められた温度・湿度を保てるよう管理と記録をすることが必要です。作業場だけではなく、食品を保存する冷蔵庫や冷凍庫などの設備の温度管理もしなければなりません。温度の記録を取り、定期的なメンテナンスが必要となります。庫内の清掃、除菌、物を入れ過ぎないなどといったことにも注意すべきでしょう。

運用・管理

ほかにも、原材料の受入から製品を出荷するまでの製造工程の中で、定められた基準に従い衛生管理の運用と管理をしなければなりません。原材料の受入では、届いた原材料が傷んでいないか、外装に汚れや破れはないか、適切な温度であるか確認が必要です。

製造工程では、加熱温度や時間、冷却温度や時間を測定して記録します。製造工程や出来上がった製品に異物が混入していないか、細菌やウイルスが付着していないかの検査も必要です。

万が一問題が発生した場合は、いつどの工程でどのような原因があったのかを追求します。そして、もし市場に出回ってしまった場合の回収の手順や製造中の製品の処理なども事前に定めておきます。

HACCP認証は受けるべき?システムは必要?

最後に、HACCP認証の概要や導入できるシステムについて解説します。

HACCP認証

地方自治体や民間の審査機関により、HACCP認証を受けることが可能です。各団体により、基準、適用範囲、対象製品などに差があります。HACCPを導入したからといって、必ずしも認証を受けることが必要なわけではありません。しかし、日本で製造した食品を海外に輸出する際には、輸出先の国が定めた基準を満たす必要があります。

昨今ではHACCPの義務化が世界的に進んでいるほか、認証を受けることによる企業のイメージの向上も見込めます。そのため、HACCP認証を受けることは有効的です。

HACCPシステム

HACCPを導入し、管理していく作業を効率的にするシステムがあります。紙の帳簿に手書きし保管する方法と、タブレットなどを用いてフォームに入力し、クラウド保存する方法では後者のほうが効率的でしょう。昨今、どの業界でもペーパーレス化が進んでいます。

そして、どうしても紙媒体だと保存場所や紙の劣化の問題があります。そこでHACCPシステムを利用すると、現場担当者が入力した内容がオンラインで連携され、管理者が遠隔でも確認可能です。温度を自動で測定・記録してくれるようなものもあるので、かかる時間や人員を削減できます。また、測定時刻やデータの改ざんを防止することも可能です。

まとめ

HACCPを食品工場に導入するには、様々な意識すべきポイントがあります。導入には準備が不可欠となりますが、食品の安全を守るにはとても大切なことです。まずは全容をしっかりと把握し、設備の見直しや運用・管理方法を決めましょう。導入後は、HACCPシステムを導入することで、より正確で効率的な運用が可能です。食品の安全を守っていくためにも、適切な衛生管理を行っていきましょう。

PR温度管理・衛生管理をマルチに対応!多機能とリーズナブルな価格が魅力のシステムはこちら

おすすめのHACCPシステム比較表

イメージ引用元:https://foodcaptain.net/引用元:https://kaminashi.jp/引用元:https://tmcn.jp/
会社名FOOD CAPTAIN
(株式会社ハピクロ)
KAMINASHIレポート
(株式会社カミナシ)
ACALA
(タイムマシーン株式会社)
特徴食品衛生専門家監修のクラウドサービス幅広い業界で活用可能な現場DXプラットフォーム温度管理を自動化するloTシステム
詳細リンク詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら
公式サイト公式サイトはこちら公式サイトはこちら公式サイトはこちら